経理財務実務

子会社の持ち分追加取得時における投資回収の考え方

こんにちはゲンタです。

今日はすでに株式を持っている会社に対して
追加で株式を取得する際の投資回収の考え方を
まとめたいと思います。

なぜかというと
最近、会社の投融資の資料で
ん?おかしいなと思った案件があったからです。

そのおかしな投融資の資料はこんな感じでした。

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子会社であるA社の持分を追加で40%取得する。

投資額は100である。

投資回収の計算は
A社の持分利益40%を回収対象として
これを割引率で現在価値に戻したものが
100以上となることが見込まれるため
投資回収可能である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

と説明されていました。

僕はおや????

と思いました。

いや、PLでしょ?
それは

普通FCFで計算するのでは?

と思いました。

当たり前ですが。

そう、この案件の提案者は
持ち分利益をキャッシュフローと見做して
投資回収計算をしてしまっているわけです。

これは完全に間違いです。

本来は、この会社の5年間ないし10年間の
PL計画を引いた上で
税引後営業利益に対して
償却費、運転資本、設備投資額を差し引いた
FCFを出す。

そのFCFの40%分の割引現在価値と投資額を差し引いて
プラスかどうか見る。

というのが正しい方法です。

仮に成長率が高い場合は
運転資本が大きく発生する可能性もあるため、
計算がおかしくなります。

また、仮にこの会社の営業外収益(特に利息収益など)が
大きい場合は甘い算定になっているとも言えます。

通常、この会社の持ち分利益分が配当できる金額と考えてしまい
株主のFCFと勘違いしてしまい
通常の企業価値のバリュエーションと異なる方法で
やってしまったということですね。

何事もやっぱり
原理原則を大事にしつつ
何が本質なのかを理解して
数字を扱う必要があるというわけですね。

ではでは

ゲンタ

こんにちはゲンタといいます。

自己紹介をします。

<昔>
・元ニート兼プータロー
・零細企業経理部で伝票を起票したり請求書を発行したりと作業仕事
・年収は300万円で、超いけてない経理マン

↓その後、改善施策を実施

<今>
・海外CFO
・従業員数千人企業の管理部門、M&A、FP&Aを統括
・年収は数千万

大きく変わることができました。
変わるポイントは作業型から思考型に仕事を変えていったことでした。

ブログのコンセプトは、 Beyond the Financeと言います。

なんだそりゃって感じですよね?

”作業地獄型の経理から脱出して、思考型経理になろう”
というのがその意味です。

思考型経理って一体なんだろう?と思っていただけたら
下記のリンクから読み進めていってください。

皆さんの人生が変わるきっかけになるかもしれません。

よろしくお願いします。

このブログの目的~Beyond the Financeはじめに こんにちはゲンタです。 僕は大学時代にさぼってしまい大学卒業後も就職もせずにぷらぷらとニートになりました。 その後、...

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