こんにちはゲンタです。
今日はCFOの有名人ですが
一般的にはあまり有名ではないジェリーヨークという人を
紹介したいと思います。
ジェリーヨークを知ることで
どんな財務マンを目指せばいいのか
参考になると思うからです。
ジェリーヨークの概要
ジェリーヨークは、瀕死のIBMを
ルイスガースナーが救った時に
一緒にたたかったCFOです。
で、
ジェリーヨークを一言で表現すると
リストラ請負人と言えます。
会社が危機的な状況に陥った時に
活躍の機会を見出し、
無駄をカットすることに
燃えるタイプだったようです。
かなりどMなんすかね。
特徴的な点としては
ハンズオン型であり、
財務以外のオペレーションにも
精通しているというところです。
実際、
危機的な状況でエキサイトするタイプであり、
クライスラーにいた時も、IBMにいた時も超危機的な状況だった。
そのようなどうにかしなければならない環境で、
リストラクチャリングをかけて、
コストカット、無駄な資産の売却、売掛金、在庫の圧縮などを通じて、
利益面、ROEの向上を図るというのが
ヨークの得意技なのです。
どんな会社も危機的状況に陥らないと抜本的な施策を実施できない
どの会社でも無駄な資産や無駄なコストはあるんですが、
会社がまずい状況にならないと、
リストラの流れがでてこないですよね?
実際、そういうことはよくあります。
たとえば、
新しく進出した海外子会社が
初っぱなから無駄撃ち的な投資をしてしまい、
無駄なコストが一気に垂れ流しとなり、
赤字が連結にヒットする。
で、そうこうしていると、
子会社に金がなくなり、
増資を本社に上程しなきゃならなくなる。
こうなると、本社の役員会で
とんでもなくたたかれます。
その時にリストラクチャリングの話が
あがってくる。
これって世の中の海外進出企業では
よくある話ではないかなと思います。
やはり、リストラクチャリングの流れが
でてきて初めて思いっきり鉈をふるえる
わけです。
人間追い込まれると
やっと本気になる
夏休みの宿題的なものです。
ジェリーヨーク略歴
では、ジェリーヨークの略歴にいってみましょう。
1938年にメンフィスで生まれ、
マサチューセッツ工科大を卒業した。
若い頃はGMのエンジンパーツを設計したり、ウェルスファーゴで現金輸送車の
運行責任者を務めるなどの経験をして、
クライスラーに入社した。
クライスラーでは
メキシコ子会社社長や
トラック事業などの責任者を
経験した。
つまりファイナンスの専門家というよりも
全てのオペレーションに通じた人物だったというわけです。
その後、クライスラーで
CFOに就任した。
個人的にはこの流れで
なぜCFOに就任するのがよくわかりません。
が、ジェリーヨークはクライスラーのCFOとして
華々しい結果を生み、クライスラーの危機を乗り切ったのです。
その後、危機に陥ったIBMをたてなおすべく、
CEOに就任したルイスガースナーから
招聘されて、IBMのCFOとなった。
これがジェリーヨークの略歴です。
彼の略歴の中のハイライトはやはり
クライスラーのCFO時代と
IBMのCFO時代でしょう。
特にクライスラーのCFO時代は色々と面白い施策を実行したようです。
クライスラーCFO時代
クライスラーは1980年代に業績が最悪となっていました。
これは日系企業の台頭があったからですね。
そして、90年代は危機的な状況に陥り、
資金繰りが苦しい状況となった。
特に年金債務の積立不足が深刻であり、
格付けも投資不適格に陥ったほどだったそうです。
そんな時にCFOになったヨークは
彼の危機で燃える性格を表すかのように
この課題に対して解決策=計画を設定しました。
いったいどうやってこの難局を打開したのでしょうか?
それは、
・世界中の150の金融機関と交渉して在庫や売掛金を担保に大規模な借入を組んだこと
・大規模な経費削減を行ったこと
・新車が成功して売り上げが伸びたこと
これら三つの施策によって、資金繰りが大幅に改善したということです。
これらのうち上二つについては特に
ヨークの危機で燃える性格と
徹底的な仕事ぶりが伺えます。
百五十もの銀行に交渉なんて
要はいっぱい仕事しただけですよね。
でも、こういう態度が非常に重要なのだと思います。
経費削減も徹底的に細かくやったのでしょう。
結局、細かくやればやるだけ結果は出てくるのですが
誰もがそこまでやらないだけなんです。
その後も資金繰りの改善をファイナンス施策を通じて行い、
結果、株価は3ー4倍にもなりました。
その結果、格付けも投資適格となる段階まで上げることに成功しました。
まとめ
以上がジェリヨークの話です。
ジェリーヨークの特徴はコストカットと
オペレーションへの切り込みです。
そして、こういった施策を行う際に必要となるのは
会社が危機的な状況に陥っているという状況です。
この状況が逆に活躍の機会をうむわけです。
こういったタイプを目指すのも一つのCFOの形なのだと
思います。
ということで今日は以上です。
ゲンタ
こんにちはゲンタといいます。
自己紹介をします。
<昔>
・元ニート兼プータロー
・零細企業経理部で伝票を起票したり請求書を発行したりと作業仕事
・年収は300万円で、超いけてない経理マン
↓その後、改善施策を実施
<今>
・海外CFO
・従業員数千人企業の管理部門、M&A、FP&Aを統括
・年収は数千万
大きく変わることができました。
変わるポイントは作業型から思考型に仕事を変えていったことでした。
ブログのコンセプトは、 Beyond the Financeと言います。
なんだそりゃって感じですよね?
”作業地獄型の経理から脱出して、思考型経理になろう”
というのがその意味です。
思考型経理って一体なんだろう?と思っていただけたら
下記のリンクから読み進めていってください。
皆さんの人生が変わるきっかけになるかもしれません。
よろしくお願いします。
ゲンタ