こんにちはゲンタです。
今日はCFOの役割について
考えていきたいと思います。
僕自身答えを探そうとしている状況です。
そんなわけで
本を読みながら
気楽に考えてみました。
CFOの役割一覧
CFO最強列伝によると
CFOの役割は↓のようになります。
①税金(コンプラと節税)
②投資(M&A、投資効率の向上、戦略的提携、M&A)
③福利厚生と退職者制度(企業年金問題)
④経理
⑤資本構成及び資本コスト
⑥コンプラ
⑦配当方針
⑧事業計画の立案及び予算計画と業績評価
(M&A、提携、事業リストラと選択と集中、経営資源の有効な配分、コスト管理、売上管理)
⑨リスク管理(金融手法及び保険などによりヘッジ、VARやデリバティブなどの手法)
⑩報酬制度及び人事制度
ちょっと色々ありすぎて
なんともよくわからんですよね。
CFOの役割を一言でいうと?
メルカリのCFOの
小泉さんが
わかりやすく
CFOの役割を
説明明してくれていたので
紹介します。
「ファイナンスはまずは資金調達、
でも、資金調達するのなんて
年に一回くらいである。」
「大事なのは調達した資金を
どのように使って価値創造するか?
ここでしっかりと意見していくことが
大事なのである。」
と言っていました。
おお、かなりわかりやすいなと。
つまり、
ROIを高めようぜ
ってことになります。
んなの当たり前だろ
となると思いますが、
意外に忘れがちですよね。
ともすれば
営業利益にこだわってしまったり
しちゃうもんです。
そうではなくて
金を投下し
キャッシュリターンを
最大化するのが
一番のCFOの役割だ
ってことです。
例えば
ビジネス部門が
営業利益にこだわって
しまっているケースが
あるとします。
そういう場面で
ファイナンスの立場から
ちゃんとキャッシュリターンが
最大化されるように
意思決定を導く
企業に価値をもたらすことが
できます。
でも
実際には
ファイナンスからROIを高める
具体的な施策を出すのって
一体どうやってやるのか
わからない
ってのが
正直なところ
なんじゃないですかね。
有名なCFOはどうやってROIを高めてきたのか?
CFO最強列伝に戻ってみました。
数人の伝説のCFOが
どんなふうにROIを上げていき
企業価値を爆発的に高めたのか
について
紹介してくれています。
まず先ほど紹介した
CFOの役割の中で
CFOは必ずどの分野かに
得意技をもっています。
例えば、
ジェリーヨーク=コストカッター
ステファンボーレンバック=M&A、ディールメイキング
というように
得意技を使って
企業価値をガツーンと
あげるわけです。
ROIを高めたCFOの仕事の具体例をみてみよう
例えばですね。
ステファンボーレンバックという
ヒルトンのCEOまで行った方は
ホリデイインのCFO時代に
こんなことをやってROIを高めました。
1986年にホリデーコーポレーションに
CFOとして採用されて
トランプ(現米国大統領)に
買収されかかっていた
ホリデーの買収防衛に関わったと。
当時、トランプは
ホリデイインが持っていた
不動産価値が株価に対して
非常に低く評価されていることに
目をつけていました。
安く株を買い占めて
会社を買収して
不動産を処分してしまえば
儲かるなって
睨んだわけです。
昔、村上ファンドが
株価が低いけど
高い不動産を大量に保有していた
阪神を買収しようとした
際に考えたことと同じです。
というよりも
ボーレンバックの元ネタがあって
村上ファンドが
パクったと思われます。
なんと
ボーレンバックは
不動産を売却して
しまいます。
さらに負債(借入や社債発行と思われる)
を導入して
26億ドルを調達します。
そして、
なんと16億ドルを
一気に特別配当として
株主に還元してしまいます。
え?って感じですよね。
なんで
大事な資産を売却して
さらに借入してまで
株主に配当するの?
ってなると思います。
いやこれがCFOが
価値創造した瞬間なのです。
結果、
ホリデイインはどうなったのか?
一瞬にして
資産リッチで株価が低い会社から
資産を持たない資本が低い会社
になったわけです。
抱えていた不動産の
含み資産益はなくなり
かつ特別配当によって
株価はあがってしまい
トランプが買収する
うまみはなくなったわけです。
もっというと
細かいデータはないですが
・利益(キャッシュフロー)/本質的なEquityの価値(不動産の含み益含む)
で計算されるROIが
めちゃくちゃ低かったのが
・利益(キャッシュフロー)/Equityの価値(負債導入と特別配当によって削られた資本)
の計算によって
算出されるROIが
めちゃくちゃ高まった
というわけです。
ちょっとわかりにくいですかね。
まあ要は特別配当することで
資本を大幅に削ったわけですね。
で、その資本っていうのは
ホリデイインを運営する上で
そこまで必要ではなかった
資本だったわけです。
公正に株主へ分配したと。
つまり
分母(資本)が低くなって
利益が対して変わらなかったら
そりゃあROI高まるよね
ってわけです。
なんとも
魔術のような話だなと
思いました。
しかし
これに気づくか気づかないか
っていうのが
CFOの視点なんだなというわけです。
まるで、資本主義の権化のような
発想ですよね。
結果的には
途中まで株を買い進めていた
トランプは儲かったんです。
なぜなら
特別配当ももらうわ
株価が上がるわ
で買収はできなかった
ですが
本質的な価値が
表現された結果
途中まで買い進めた
株の売却益で
儲かった
というわけです。
トランプは
ボーレンバックに対して
敵ながらあっぱれと
思ったのだそうです。
よく考えたら当たり前のことをやっただけじゃん
僕はこれを読んで
よくよく考えると
これってごくごく基本をやっただけ
だなと思いました。
だって
ROIを高めるっていうことは
Return=利益、FCFを高める
か
I=Investment、投下資本を下げる
か
のどっちかなわけです。
ビジネス部門の人は
Returnだけしか
目がいかないところを
Iを下げる方に目をつけたに
過ぎないわけです。
でも
これを本当に実行するためには
いろんな人を説得しないと
できないわけです。
このタイミングは
非常に差し迫った状況にあった
(買収されそうになるという)
ので、
大胆な施策を思いつき
かつ
実行できた
ということなんだと思います。
トランプが含み益を
見つけたこと自体が
価値創造機会の創出であり
それをボーレンバックが
具現化したと言える
というわけです。
これからどんなファイナンスを目指すべきか?
このように
買収されそうとか
赤字で瀕死な状況とか
会社のストラクチャーを
変えざるを得ない状況に
陥っっている会社ほど
CFOが活躍する機会が
あるんじゃないかなあ
っていう感じがしますね。
つまり変化を促されている
ように見える機会を
発見するというか。
例えば、
瀕死の状態に陥ったシャープ
東芝なんかもやれること
大量にありそうですよね。
ある意味日本の家電産業は
ストラクチャーを変えざるを
得ない状況に
追い込まれたわけです。
これからは
日本の商社も
デジタル化のなかでストラクチャーを
変えざるを得ない状況に
追い込まれるでしょう
デジタル化によって
あらゆる産業は
変わらざるを
得ないはずです。
こういう中で
CFOというかファイナンスの視点
でできることを
考えていくと良いのかなと
思います。
それとやはり
自分の得意技っていうのが
欲しいなとも
思いました。
伝説のCFOが
それぞれ得意技を持っていて
それを使って
強烈な価値創造を
してきたということを
考えると
何を得意技にしようかなーーーー
コストカッター??
資本政策??
M&A???
いや、もっと新しいネタの方が
面白そうな気がするなあ
デジタル化に引っ掛けて行けないかなあ
と模索する。
ということで今日は終わりです。
CFOに求められる
財務専門知識については
下記の記事で詳しく書いていますので
読み進めてください。
こちらの記事では伝説のCFOの仕事ぶりを勉強できます。
こんにちはゲンタといいます。
自己紹介をします。
<昔>
・元ニート兼プータロー
・零細企業経理部で伝票を起票したり請求書を発行したりと作業仕事
・年収は300万円で、超いけてない経理マン
↓その後、改善施策を実施
<今>
・海外CFO
・従業員数千人企業の管理部門、M&A、FP&Aを統括
・年収は数千万
大きく変わることができました。
変わるポイントは作業型から思考型に仕事を変えていったことでした。
ブログのコンセプトは、 Beyond the Financeと言います。
なんだそりゃって感じですよね?
”作業地獄型の経理から脱出して、思考型経理になろう”
というのがその意味です。
思考型経理って一体なんだろう?と思っていただけたら
下記のリンクから読み進めていってください。
皆さんの人生が変わるきっかけになるかもしれません。
よろしくお願いします。
ゲンタ