こんにちはゲンタです。
今日はM&AにおけるPMIの本質について
具体的に説明したいと思います。
一般的に統合作業がM&Aにおいて最も大事と言われますが
これがなんでそう言われるのか?
について分かりやすく説明します。
PMI=Post Merger Integration 買収後統合
PMIとは買収後の統合プロセスのことを言います。
M&Aのプロセスはざっくりといいうとこんな感じです。
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候補先のリサーチ、ロングリスト化
↓
アプローチ
↓
相手にプロポーザル
↓
基本合意書(LOI=Letter Of Intent)
↓
DD
↓
ストラクチャー、買収額合意(SPA=Share Purchase Agreement)
↓
株式売買
↓
PMI=買収後統合
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一般的にM&Aって株の売買までのイメージがありますが、
実際に一番大変なのは一番最後に位置付けられているPMIです。
PMIプロセスが最も重要かつ大変である理由
もちろん株の売買も大変っちゃ大変ですが、
要はお買い物ではあります。
価格を妥協すれば買えてしまうものです。
要は高い価格だったら相手は売りたいですよね。
しかし、PMIは実際に買った価格の元になる
事業計画(大体、物凄い良い計画になっている)を
実現するために、元の会社以上に業績がよくなるように
仕立てていかねばならないのです!
これは大変です。
つまり、世の中にある転がっている会社をみていて
ああ、これなら俺がやったらもっと上手くできるわ
と思ったらM&AのPMIができる可能性があるというわけです。
また購入価格が高いと事業計画のハードルも高くなり
減損リスクが高くなります。
つまり、それ=PMIで価値を生み出すこと
がM&Aの可能性であり難しさです。
PMI手続きはテキストで書いてあるようには進まない
よくM&Aの本では買収後100日計画とか書いてあるのですが
正直、これまで僕が実務でPMIをやってきた中で
100日計画通りに進んだことってないです。
DDで検出できなかった想定外の問題が噴出しまくります。
例えば、
コアとみていた人がやめてしまう
毎月の財務諸表が出てくるのが遅い
決裁手続きがきちんとできていない
想定していた売上向上策が上手くいかない
想定していたコストメリットが出ない
などなど
最も頻繁に出くわす問題が人の問題です。
M&Aで株を買うことはできても
PMIを進める実務をやれる人が社内にいないことです。
エース級の信頼できる人はいても
その人を現業から外すと現業がおかしくなる
という問題があります。
結果、エースではない2番手クラスの軍団が送り込まれたりして
やっぱり上手くいかないっていう状況をよくみました。
経理財務でいくと
さっきも書きましたが、
そもそも財務諸表の正確性に不安があったり
提出タイミングが遅かったり
組織が作れなかったり
です。
結局、PMIでやることって
もうわかっていただいたと思いますが、
結局、PMIでやることって現業のオペレーションの改革と
何ら変わりません。
そして結局は人材の問題に行き着きます。
オペレーションを回してお金を生み出すのは
仕組みでありますが、仕組みを作るのは人間ですからね。
ということで今日は以上です。
ゲンタ
こんにちはゲンタといいます。
自己紹介をします。
<昔>
・元ニート兼プータロー
・零細企業経理部で伝票を起票したり請求書を発行したりと作業仕事
・年収は300万円で、超いけてない経理マン
↓その後、改善施策を実施
<今>
・海外CFO
・従業員数千人企業の管理部門、M&A、FP&Aを統括
・年収は数千万
大きく変わることができました。
変わるポイントは作業型から思考型に仕事を変えていったことでした。
ブログのコンセプトは、 Beyond the Financeと言います。
なんだそりゃって感じですよね?
”作業地獄型の経理から脱出して、思考型経理になろう”
というのがその意味です。
思考型経理って一体なんだろう?と思っていただけたら
下記のリンクから読み進めていってください。
皆さんの人生が変わるきっかけになるかもしれません。
よろしくお願いします。
ゲンタ