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書評 日本一の実戦的マーケター佐藤義典さんの「売れる数字」を読んだ感想

今日はマーケティングの分野では

日本一のマーケターと言われる佐藤義典さんが書いた
マーケティングの本を紹介します。

こちらですね。

 

”売れる数字”というタイトルにもある通り、
数字の話になっています。

 

読んでみたら、

経理マンが管理会計とかに使える

考え方が満載だったので、

紹介しようと思いました。

 

僕は本屋に行ったら必ずファイナンスの分野で

管理会計を使って企業のパフォーマンスを上げていくために

使えるノウハウの本を探しています。

 

ですが、こういう本って、

意外と会計とか経理のコーナーには

いい本が置いてなかったんですよね。

 

この間読んだ”事業マネジメント”という本は

例外的に良い管理会計本でしたが、

ほとんどは管理会計の聞いたことあるような

つまらない、実践的でない、教科書的で

どれも似たり寄ったりのことが書いてある

役に立たない本ばっかりでした。

 

ですが、

この本を読んでわかったのが、

おお、僕が知りたかったことは、

マーケティングコーナーに

いっぱいあったのか!

と、宝の山を見つけた感じです。

 

ファイナンスのスキルを核にして、
企業の価値創造をしていきたいという人にとっては
具体性が高く使えることが書いてありましたので、
話していきたいと思います。

 

それでは具体的にいってみましょう。

売れる数字ではまず最初に資生堂の美容部員の評価基準について語っています。

 

資生堂が美容部員の評価指標から売り上げを外した話

資生堂は、

デパートの一階にいる化粧品を売っているお姉様方の評価基準から

何とあろうことか、売り上げを排除しました。

 

では、何を評価指標にしたのか?

 

というと、「顧客満足度」です。

なぜ、顧客満足度を評価指標にしたのか?
というと、それは結果的に売上と利益に繋がるからです。

 

顧客満足度を高めていくと、
リピーターが増えるわけです。

 

資生堂のような高級化粧品は、
リピーターの存在が売上と利益を結果的にもたらすので、
経営者としてはリピーターを増やして売上と利益を上げたいわけです。

 

リピーターを増やすためには、
顧客満足度を高めることが必要であったため、
売上を無視して顧客満足度を高めなさいという
メッセージが美容部員にいくわけです。

そうすると、こういうサイクルが発生するようになります。

 

イメージ的にはこんな感じですね。

 

顧客満足度で評価するというメッセージが美容部員に届く

美容部員は今まで売上を上げるために、
無理くり押し付けるように売り込もうとしていた動機がなくなり、
あくまでも顧客目線に立った顧客対応をするようになる。

顧客は自分の肌の状況などを踏まえて、
助言してくれる資生堂のお店のファンになる。

来店回数が増えて、
いつしか購買行動が起きる。

また、あのお店にいる店員と話をしたい。

来店

リピーターの完成

という方程式になる。

 

つまり、この顧客満足度っていうのは、
間接的に売上に繋がる指標なのであり、
”一貫性のミス”を防ごうとしているわけです。

 

一貫性のミスとは、売上を評価指標にした場合に発生します。

 

売上を上げようとして美容部員は、
押し売りをしようとしてしまいます。

 

そうすると、

 

お客さんからしたら、
「あら、なんだかこのお店売ろうとしている感じがして
やだわ。商品はいいけど店員さんがうざい。」
みたいになり、

リピートしなくなる。

 

そうすると、結果的に売上が上がらなくなってしまうという。

 

つまり、販売がうまく行く人が重視している部分を
評価指標を使って、ピンポイントで伝えているわけです。

 

いやーでも、顧客満足度ってどうやって測定するのよ?

 

これで人事評価=収入が変わるって言われても、
どれくらいかわるのよ?
結局は、売上で評価されるんじゃないの?
ってなると、ただの掛け声に終わってしまいます。

 

よって、

顧客満足度を測るための仕組みづくりが必要になるし、
それをきちんと人事評価に反映させる必要がある。

例えば、

毎月の給与に顧客満足度10×1000円=10,000円
が乗っかってくるとか、
そういう報酬制度の仕組みも入れていく必要があります。

 

よく、ファミレスとかチェーン系の外食屋に行くと、
テーブルにアンケート調査とかありますが、
あれも一つの顧客満足度を測定する方法ですね。

後は化粧品を購入してくれた人に対して、
リスト化してアンケートを依頼するとかですね。

 

というか、

こういうので給料がガクガク動くなんて、

結構、怖いですね。

資生堂がどうやって顧客満足度を測定しているのか調べてみた

調べれてみると資生堂のホームページにこんな記載がありましたので、
引用します。

花椿CLUBは、日本国内の約500万人のお客さまにご加入いただいており、国内売上の40%が花椿CLUBメンバーのご購入により成り立っています。店頭では、すべてのお客さまに1年以内に再来店していただけるように、最高の応対を目標にしています。(中略)
また、海外においても国や地域別に会員組織を保有し、顧客満足度の向上に役立てています。特に中国市場では、顧客管理をブランド別、エリア別にまで落とし込み分析し、活用することで事業全体の有効会員数を大きく拡大しました。

さらに、当社のユニークな取り組みとして、2006年度より「美容部員の売上ノルマの撤廃」、「お客さま応対満足度評価」のアンケート活動を行っています。店頭で接客したお客さまにアンケートハガキをお渡しして、お客さまの評価を把握しています。このアンケート制度の開始以来、年間平均ではのべ30万通以上もの返送をいただいており、その結果やいただいたご意見は集計後、毎月ビューティーコンサルタント一人ひとりにフィードバックしています。これらのお客さまの意見は、ビューティーコンサルタントのサービス開発と応対満足度向上に活用されています。

 

ここから学び取れるのは、
・花椿clubという顧客のリスト化をしている
・このリストから40%の売上が発生している
・このリストの再来店が売上を上げるために重要になっている
・美容部員の満足度評価は、店頭で接客した客にアンケートを渡して評価してもらっている。

というところでしょうか。

 

中でもビビるのは、

ここから売り上げの40%が生まれているという事実。

資生堂にとって、

この戦略は会社の肝と言えるほど重要なところだと思われます。

 

いやー、少し話がずれますが、
顧客のリスト化の威力半端ないですね。
リスト化はどの業界でも行うべきだなという感じがします。

 

で、

本題の美容部員の顧客満足度評価に戻ります。

これは、やはりアンケートでやっているとあります。
しかし、アンケートなんて送ろうなんて思わなくないですか?

 

ということは、

アンケートを送り返すと、
何か試供品が貰えるとか安く化粧品が買えるとか
そういうアンケートを取るための

仕組みが必要になると思われます。

 

で、こうやって苦労してとったアンケートを
美容部員にフィードバックはしているとありますが、
流石に報酬に反映させていますとは書いてません。

おそらくこういったアンケート結果を読んで、
上司が人事評価する際に考慮しているという程度ではないでしょうか。

 

もし、そうだとすると、
僕が美容部員だったら(ありえないですが)、
結局、売上をとったほうが目立つんじゃね?
と思ってしまいます。

 

もちろん、そのためにファンを作って、
再来店率を高めるという施策にも出ますが。

 

中にはやっぱり売り上げだー、押し込み売り上げしよう
という人もいてもおかしくないです。

 

そうならないように、

強固な仕組みづくりが必要だということなのです。

じゃあ、そのためにはどういう形が一番結果をうむ仕組みになるか?

人間の心理を数字を使って動かすにはどうするか?

と。

 

このようなことを考えていくのが、

KPIコントロールっていうやつなんでねーの?

こういうことを頭を使って経理マンはこれからやるべきなんでねーの?

売れる数字=KPIだな。

 

こうして考えると面白くないですか?

 

ということで、そろそろ締めます。

 

間接的な売れる数字=KPIをコントロールしていくことが、
これからの経理マンにとっては非常に重要なスキルになってくる

数字があるところ、測定するところに

経理マンがいると考える。

そして、売上の裏、数字の裏には

どんな行動があって、

どんな心理があって、
それを数字で表現すると

何になるのか?

じゃあ、

それをどうやって

コントロール、測定していくか?
こうやって考えていくと、

ビジネスに深入りせざるをえないし、

頭を使わざるを得ないです。

 

ですが、

そうやって独自のスキルを身につけて、
売上を向上させたり、

利益を向上させたり、

キャッシュフローを改善することができるスキルや実績があれば、
めちゃくちゃ貴重な経理マンだと言えます。

こんなスキルを身につけていたり、

意識できている経理マンなんて
ほとんどいないはずです。

 

超具体的にいってしまうと、
事業計画を立てる際に資生堂のように
売上の裏にいる行動を数字化していくことなどが考えられます。

・顧客数
・商品数
・商品の強さ
・商品の強さを決める開発能力
・開発部員の能力
・シェア
・価格
・営業マンの数
・営業マンの能力
・営業マンの能力を高めるマニュアルの数、質
・それらを構成するためのコスト

もう、いくらでもあるわけです。

 

この中で何を重視してチェック項目にしていくか?
によって会社の行動が変わってきます。

 

 

人間もそうですが、
測定するだけで人間の意識がそこに注がれて向上します。

ですが、

・価格はあげたけどその分シェアが落ちた
・シェアが落ちて売上数量もダウンした
・結果、売上が落ちて利益は上がった
こういうことってあるはずです。

 

それが会社の戦略と合致していればいいわけです。

 

利益重視、高級品市場で戦っていく、作っていくとか
そう言うようにマーケティングは考えていきます。

 

 

こういったことを経理マンが理解し始めると、
ビジネスに食い込んで行けるし、
面白くなってきます。

 

で、こういった数字をコントロールするための仕組みづくりは
経理マンが担うべきだと思います。

 

というのも、ERPであらゆる情報が入っていて
最終的に財務数字に流れ込んでくるので、
その一貫した流れを一番理解できるのが
経理マンだからです。

 

 

というわけで、
この佐藤義典さんの売れる数字という本は
経理の人は一度読んでみたら良いかなと思います。

終わり。

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僕は大学卒業してからも プラプラとニートをしてました。

ですが、その後USCPAを取得したり転職活動をして

今では一部上場企業で決算などはやらずに複数のプロジェクトを回したり、海外出張にいきまくるなどしてます。

年収も1000万を超えました。

今後はファイナンススキルとプロジェクトマネジメントスキルを武器にして、

CFOになろうと日々色々と学び、行動しています。

このブログのコンセプトは、 “Beyond The Finance” といいます。

なんだそりゃってかんじですよね。

もうちょっと詳しくみてやろうかなと思う方はこちらから読んでください。